2022年9月23日金曜日

9/22 の活動報告

ブナ植樹予定地の草刈りと間伐 さらには
シイタケ栽培のホダギの準備などなど

 参加者は8名。
 9/4に体験ゲストとして参加された田中さんが
入会。晴れてブナ愛樹クラブの会員となられました。

後列左から、山條・藤原・田中・弘田・土井
前列左から、高原・朝井・梶川 のメンバー諸氏

 この日は台風14号と15号のはざま。天候も危ぶまれたなかで決行したものでしたが、気になった作業小屋や あたりの状況にもさほど異変はなく、いつも通りの活動が出来ました。

 定例会開始時は、下界は雲の中でふもとを望べば視界ゼロ! いつもの関空も霧で全く見えません。小屋の周りは雲はない。和歌山側も雲海がきれいで、紀の川は雲の下で、雲の上から龍門山が顔をだしてきれいでした。この雲が次第に上昇してきて11時ごろには山頂付近も霧の中になりましたがそれも次第に消えていきました。

写真は、昼過ぎからの晴れ間に撮ったもの。それでも下界はまだおぼろです。

 
 朝の気温は20度。湿度はなんと89%。


 午前中は、ブナ植樹予定地の草刈など整地に、午後からは同地のヒノキの間伐を実施。また、シイタケ栽培のホダギの準備など、充実した活動日となりました。


ブナ植樹予定地の草刈と間伐と

 これはブナの植樹予定地です。午前中は草刈などの整地。

 

午後からは樹齢30年以上のヒノキを 枝がかりなしで間伐しました
  

受け口ができ、追い口の切り始め
上にはロープをかけています。

伐倒方向を慎重に調整し、混み合った樹冠に枝がかからないように
追い口が完成後に、全員で引いていきます。

見事に枝かかりなしで倒れました。
枝を落として、玉切りして完了です。

毎回すこしずつ、間伐して植樹の場所確保をすすめていきます。

ホダギの準備

 シイタケ栽培の畑はホダギ。今年菌打ちして、養生していたホダギです。これから整備して、柱を立てて並べます。しばらく放置していたので他のきのこがでてきました。

ホダ木に生えてきたきのこ(キクラゲの仲間)
ハナビラニカワタケの様です。食べられるきのこ

クラフト材料の準備

 午後、クラフトの材料となるリョウブの輪切りにベルトサンダーで磨きをかける梶川さん。長老です。

 リョウブの輪切りに「リスのエビフライ」を貼り付け、反対側には本ブログのQRコードを印字したクラフトは見学者などにお土産として喜ばれ、かつクラブのPRにもなるスグレモノです。

 下の写真は、リスが松ぼっくりを食した様子を撮ったもの。食べたあとがエビフライを思わせるので「リスのエビフライ(Crevettes écureuil frites)」として当クラブの名物クラフトになっています。

 赤外線カメラならリスが松ぼっくりを食べている様子が撮れるかと設置してみましたが、果たして?


和泉葛城山の自然は秋の色

 赤いキノコが目につきました。タマゴダケです。
 上の写真は11:
45に撮ったもの。下は、3時間後の14:45に撮ったもの。成長の早さに驚かされます。


 成長したタマゴダケは食べられるキノコとのことでした。
図鑑には、きのこ汁、お吸い物など汁物につかうと、
こっくりとしてうま味あるだしが出ると書かれています。



近くには猛毒で知られるテングタケの幼菌が顔を
だしていました。

 セトウチホトトギスが満開でした。いたることろで咲いています。



定例会終了の頃にはすっかり雲も消え、紀の川も、龍門山もよくみえています。
山頂草原のススキも穂が伸びて花が咲いています。オミナエシの花も写っています。








2022年9月19日月曜日

 9/17定例会の報告

・台風14号が接近する中、定例会を実施しました。参加者は6名でした。



曇っていましたが、湿度が高く蒸し暑い一日でした。関空方面は、よく見えていました。台風はまだ遠い。
温度計も「不快」と渋い顔をしています。



本日の作業は

<午前>
8/25の講座の伐倒ヒノキの処理、草刈り、台風の雨に備えて作業小屋の屋根の樋の枯れ葉(松葉)除去、山頂道路の危険な枯死木調査、10/26 講座の伐採木の選定 等

<午後>
新規に購入した、自動撮影カメラの設置 等


1.山頂道路の危険な枯死木

・9/12に奈良市内の道路で車が倒木の下敷きになり、運転手していた女性が病院に搬送される事故がありました。大きな木(松の枯れ木に見える)が突然、雑木林から倒れて、車のフロント部分に激しくぶつかり、潰れた事故です。幸い運転中の女性は軽症だったそうです。
・和泉葛城山の山上道路でも、道路に倒れるおそれがある枯れた松があります。作業小屋の近くの松は昨年12/23に、道路上に張り出している枯れ枝を切る作業を実施しました(下記)。ただまだ枯れた幹は残っていて道路へ倒れてくる恐れがあります。この他の枯松も含めて状態を確認しました。

https://bunaaijuclub.blogspot.com/2021/12/blog-post_24.html(2021/12/23)


作業小屋に一番近いところにある枯れたアカマツ2本
枯れ枝を処理したアカマツともう一本も枯れています。
枯れてからかなり経つので腐食が進んでいます。


展望台近くの枯松
電線にも引っかかっているので倒れると
停電、漏電など事故の恐れもあります。




山頂トイレ近くの枯松
枝が何本か枯れ落ちています。

<以下の作業は、写真の撮り忘れ!申し訳ありません>

2.8/25の講座の伐倒ヒノキの処理                   

中室さんが、前回少し残っていた、伐倒したヒノキを玉切りして邪魔にならない場所に移動作業。

その後10/26日の伐採実習に使うヒノキを決め、その伐倒方向を決定した。伐倒時に当たると危険な切り株も根元から切断して安全確保。さらに前回使用した、玉切り実習用の台(リョウブ製のウマ)も確認。

3.下草刈り                                 

  前回に引き続いて、刈払機で小屋の下のブナ苗木植栽地で下草の刈り取りを実施。前回の上段部に続いて、下段までの草刈りを藤原さんと弘田さんが汗だくになって実施してくれました。

4.樋の掃除 

  台風の雨に備えて作業小屋の屋根の樋の枯れ葉(松葉)除去。背が高い山條さんが頑張ってくれました。


5.監視カメラの設置

  作業小屋の周りのアカマツには、リスがやってきて実っている松の球果(マツボックリ)の中の松の実をかじって食べています。その食べ後である松ぼっくりのエビフライが沢山おちているあたりで地上でかじっているのではないかと思われます。そのあたりを24時間監視するためのカメラを今回購入したので設置しました。動く動物が来れば自動的にカメラに写してくれるはずです。


作業小屋のデッキの柱の取り付けました。
うまく動くか次回確認。楽しみです。

6.作業小屋に珍客!!

・作業小屋周辺ではアサギマダラをよく見かけますが、今回飛来したアサギマダラはのんびりと小屋の周りを飛んで、弘田さんの腕や手に止って熱心に汗?を吸っているようです。塩分補給かな?

・よほど気に入ったのか、脅かしても逃げずに長時間メンバーの周りを飛んだり止ったりしていました。弱っていて飛べないかとおもいましたがそうではなさそうでした。

・アサギマダラは、秋になると日本各地から越冬のために沖縄方面を目指して渡っていくことが知られてています。この個体もこれから沖縄まで飛んでいくのでしょうか?









2022年9月5日月曜日

9月4日の活動報告

この日の目玉は
なんといっても 
体験ゲストの Tさん!


 参加者は、メンバー5名に体験ゲストの Tさん。

左から、中室・朝井・藤原・弘田・前田のメンバー諸氏、そしてゲストの Tさん

 朝の気温は24度とふもとより大分涼し目でしたが、湿度は76%。

 
 関空も鮮やかに眺望できました。



体験ゲストをブナのコアゾーン(遊歩道)に案内
解説は前代表の弘田さん
 この日の体験ゲストは Tさん。いつもなら代表の土井さんが案内するところですが、この日は欠席。代わって前代表で重鎮の弘田さんがご案内。
 写真は、往路の
路上で弘田さんの解説にやり取りする Tさん。

 まずは定番の旧売店横のブナ。ブナの結実をこれほど間近に見られるところはありません。


 神社からコアゾーンの遊歩道へと向かいます。

 岸和田藩側の神社(紀州藩の神社と背中合わせに存在)を抜けると、いよいよ天然記念物・コアゾーンの遊歩道に入ります。

 お二人で遊歩道を進みます。

 ブナには一本一本番号が付けられていること、
などなどを説明。Tさん、確かめます。

 延々と延々と遊歩道での解説は続きます。
 
 デッキからコアゾーンの眺望は、
ブナ林見学のクライマックスです!




午後には Tさん、中室さんの案内で
作業道を実地に作業しながら…
 午前中はコアゾーンの遊歩道からブナ林の見学した Tさん、午後は中室さんの案内で作業道を実地に草刈などの作業をしながらの体験行でした。


 シイタケの原木栽培なども説明。


 その後も、Tさん、おひとりでせっせと鎌を手に草刈に励んでいました。聞けば、
子どものころ、草刈りは日常だったとか…。

 どうやらこの人、山が好き、山仕事も大好きの、手慣れた匂いがプンプン。クラブにうってつけの人材のようであります。で、そんなこともあろうかと、広報の前田さんが小冊子『和泉葛城山ブナ林10ヵ年計画』を進呈。これは1月のクラブの研修会で資料として使われたもの。

 この日は人員がそろわず、桧のヒノキの伐採などが体験できなかったのはまことに残念でしたが、入会していただけたら、その時は貴重な戦力となるに違いありません。期待は膨らみます。


前回の学生ボランティア講座で残した後始末も
 前回の学生ボランティア講座の際にやり残した後始末を中室さんが完了。午前中は下の現地を。これは午後にもおよび、写真は上の現地での玉切り。


別働隊は草刈り
 藤原さんは午前から午後にわたって草刈り。

 なんと朝井さんまでもが草刈り機を使っての草刈りを。
 この人です。美しい ❣ 
 


 午後の天候も、朝とそんなに変わらぬ一日でした。

2022年9月1日木曜日

 8/25の活動報告



8/25日は、環境事業協会主催の「学生ボランティア養成講座(第二期)」の本番です。受講生は、予定より大幅に減って、13名でした。コロナ感染の影響があったようです。

講座は午前中は、ブナ林の観察、午後がヒノキの伐採体験、木の実のクラフト作りと盛り沢山でした。サプライスのお土産も。

ブナ愛樹クラブのメンバーが何日もかけて準備してきたので、新しい体験を楽しんでもらえたのではないかと思います。この体験を通じてブナ林への理解を深め、ブナ林の保護活動にも参加していただければと期待しています。

<講座の最後に撮った全員での記念写真>
受講生、ブナ愛樹クラブのメンバー、環境事業協会のスタッフ全員です。
受講生は、ブナ愛樹クラブの吉崎さん手作りのお土産を手にしています。
若い笑顔がまぶしいです。




1.午前中のブナ林観察

・午前中は、天然記念物に指定されている和泉葛城山のブナ林の中を散策しながら、生物多様性がおおきな天然林を楽しんでもらいました。
最初のブナとブナ林の概要の説明。到着がおくれたので説明は簡単にしてブナ林の観察に向かいました。最初に見たのは、果実をつけているブナ。眼の前でブナの果実が見られる貴重な場所です。

大きくなってきたブナの果実
夏の暑さを耐えて順調に生育してくれることを願っています。

受講生は2班に分かれてブナ林散策に出発

ブナ林は、真夏の緑が濃い季節。下界よリ、気温が5度ほど低く
快適な散策です。



野ウサギの糞や、リスが食べた松ぼっくり(エビフライ)
なども観察しながら森の生態系を学んでもらいました。



ブナ林を観察したあと、昼食(山頂広場で)


2.午後の活動

1)午後は、作業小屋に向かう途中でブナ林の環境を観測して、ブナ林の保護・増殖につなげるためのデータを取得している気象観測装置をまず見学。


以前この装置を設置し、管理していた環境事業協会の岡本さんが熱くその意義を語っています。

観測装置では、気温、降水量、風速・風向、土壌水分量などを継続測定しています。

2)ヒノキの伐採、玉切り体験

・2班に分かれて、尾根の上部と下部の2箇所で、樹齢60年近いヒノキを伐採する体験を実施しました。何トンもあるヒノキの大木ですので危険がともなうので十分な安全対策と事前説明をして、受講生全員に自分でノコギリを使って伐採を行行ってもらいました。


伐採予定のヒノキの前に集合して、森林のサイクルの話と
伐採の具体的な方法の説明をおこないました。

ミウラ折りの資料→たためば左のように小さくなり
ワンアクションで右の様に広がる。吉崎さん特製。


伐採方法の資料
裏面は森林のサイクルの説明

<伐採は危険と伴う作業>
手順をきちんと守っても予期しないこともおこります。
伐倒方向を決めるのがポイントです。安全な方向に伐倒するためにブナ愛樹クラブでは、必ずロープを掛けて倒れる方向をコントロールしながら実施しています。
それでもなにがおこるかわかりません。倒れる方向には絶対に人が入らないように実施します。





まずは受け口つくりから(尾根の下のヒノキ)




腰を落として!(尾根の上のヒノキ)


受け口ができたら追い口の準備にかかります。方向を慎重に確認しています。



追い口の切り始めが難しい

追い口ができてら全員でロープを引いて伐倒

伐倒したヒノキを吉崎さん持参の貴重なノコギリをつかって玉切り体験をおこなってもらいました。どれも今は博物館でしか見られない鋸です。


準備した特製の馬に伐倒した丸太をのせて準備完了。


①二人引き鋸

二人挽き鋸: 大きな丸太や大木を切る時に使う横びきの鋸です。二人で持ち,交互におし引きをくり返しながら,いきを合わせて丸太を切っていきます。押しても引いても切れる様に刃の形状が工夫されています。昨年のNHK朝の連ドラ「おかえりモネ」で使っていたのを覚えている人はいますか?

②大鋸(おが)

特製の大鋸です。昔丸太を縦引きして板を作るのに使っていた鋸です。特別に横切り様に目立てして、玉切りにつかってもらいました。鋸の自重があるので、慎重に引けば、案外切りやすい。

③伐採用大鋸

北海道の原生林の大木を伐採するのに使われた大鋸です。
体力と技術のあるいわゆる木樵が使っていた大きな鋸
力いっぱい引いて!!


3)クラフト作り体験

玉切りの後は、木の実や木をスライスした板をつかったクラフト作りを体験してもらいました。時間が少なくなったのですがいろいろ工夫した作品ができました。




受講生が作った可愛い表情のクラフト
材料は、ヒマラヤスギの球果とエビフライ(松ぼっくり)です。
板はリョウブの幹をスライスして磨いたものです。

4)最後のお土産


サプライスで吉崎さん手作りの様々なヒノキのプレートです。昨年の受講生が伐採したヒノキの幹を薄くスライスして丹念に磨いて板を作り、いろんな形に切り抜いたものです。まな板やトレイとして使ったり、飾りとしても面白いですね。自分で工夫してつかってみてください。


形はいろいろあるので抽選で一人に一枚ずつ(どれがあたったかは、一番上の記念撮影で)
出席できなかった受講生分のあるので持って帰ってもらいました(受け取ってください)。
受講できなかった方もいつでも連絡してもらえればブナ林の案内や伐採体験できますよ!!

すべての活動が終了し、振り返りをして終わりました。皆さん楽しんでくれたかな?

皆さんのブナ愛樹クラブの活動への参加をお待ちしています!いつでも体験参加できます。連絡をおまちしています。

感想などあれば、コメント欄に書いてください。



参加者全員での振り返り