2022年8月21日日曜日

8/20 の活動報告

活動体験のゲストを迎え
公務で鳥類標識調査に来られた研究者と同行し
学生ボランティア講座(8/25)準備の総仕上げと
多彩な一日でした


 この日の参加者は、メンバー7名に、活動体験を希望されたゲストの Oさんの8名でした。

別途、龍門山の自然を守る会の会長で「鳥類標識調査」に来られた中村進先生一行も来られました。

 


 天気は曇りときどき晴れ。朝は湿度が80%以上で蒸し暑かったのですが、午後は76%と幾分下がりました。


活動体験ゲストには手厚く! がクラブのポリシー

 活動体験を希望されたゲストの Oさんを迎え、エゾゼミも一斉に歓迎の声を上げていました。写真は自己紹介をする Oさん。


 午前中、ブナ林を見学するゲストの Oさん。
 「このあたりが天然記念物指定のコアゾーンです」と、標示板を前に説明する土井代表。 
 体験希望のゲストに対応するのは原則として代表みずからが担当します。啓蒙活動の重視です。リクルートの可能性もあります。

 「これがブナの木です。実を結んでいます」土井さん。
 ブナの結実ぶりをつぶさに観察した Oさん。この実のいくつかがやがて立派にブナの木に育ってくれと願うクラブの思いを、Oさんも共有されたに違いありません。
なかなか見られないブナの果実
 
ブナ林の中ではブナの巨木を見上げて



小屋へ帰っても、幅広く和泉葛城山の植物などをレクチャー。
 Oさんは、ブナの見学に加え中村先生の鳥類調査の見学もできてラッキーだったと思います。
 

山階鳥類研究所の
鳥類標識調査にも同行しました 

 午後、山階鳥類研究所の研究者・中村 進先生の「鳥類標識調査」にも立ち会えました。許可を得てカスミ網でとらえた鳥に標識をつけているそうです。この日はウグイス、オオルリの雄等が網にかかったそうです。ブナ林では外来種のソウシチョウの鳴き声やキツツキのドラミングも響いていました。


 分野は違えど和泉葛城山の自然を成す鳥類は、メンバーにも関心のあるところ。写真は、雑談のうちに情報共有を果たす中村先生と土井代表。


 鳥類標識調査は、カスミ網で野鳥を捕獲して鳥の種類など記録し標識をつける調査です。残念ながら同行時には捕獲できませんでしたが。1時間ごとに確認し3日間おこなう大変な調査です。カスミ網に当たった鳥はポケットのようになった網の中におちるようになっていて、鳥を傷つけないように工夫されていました。

 また、中村先生から『龍門山の生き物』という小冊子を配布いただきました。
貴重な植物や昆虫が今も見られる龍門山の案内冊子です。表紙のギフチョウは今もみられる希少種ですが、本来生息していた固有のギフチョウは絶滅して、誰かが放蝶した個体かもしれないとのことでした。


小屋脇の階段の作り直し
学生講座の準備の総仕上げです

 小屋脇の下り急斜面の、階段の作り直しの続きを作業しました。次回に迫った学生ボランティア講座のプログラムとなる間伐の、下の現地に至る作業道の入口です。

 材料となる丸太を寸法に裁断します。


 また、丸太の玉切りに使う ”馬” も3台を準備。写真はその作業風景です。

 出来上がりは、次回の現場でお目にかけましょう。

山頂付近では、真夏に咲く、イヌエンジュの花が咲いています。花弁が反り返って萼片に接するハネミイヌエンジュタイプの花です。イヌエンジュは多く見られますが花を咲かせているの見ることは少ないです。


 次回の学生ボランティア講座がより良く遂行できますように❣


2022年8月8日月曜日

8/7 の活動報告

8/7定例活動

学生ボランティア講座(8/25) の
午後のプログラム 準備万端整えました


 この日の参加者は5名。多いとは言えませんが縦横の活躍でした。

左から、土井・前田・藤原・弘田・吉崎 のメンバー諸氏

 

 作業小屋のテラスから望んだ関空方面
。雲が多い割には明るい一日でした。


 気温は24.7度。湿度は78%。



伐採の心打つ瞬間を味わってもらいたい!
講座の “華” は 午後にあるのかも…

ミーティング
 午前のブナの講座プログラムについては、前回、環境事業協会のスタッフと確認がとれ、すでに十分でした。しかしながら、午後の伐採や玉切りのプログラムについてはまだまだ不十分でしたので、その段取りの協議を行いました。
 伐採や玉切りは説明と認識が大事です。なぜ間伐をするのか、伐採した丸太のその後に応じた処理の仕方は? などを、限られた時間の中でいかにダラダラせず遂行できるか、中心となる吉崎さんが書面を作って準備をしていました。綿密です。
 協議結果の要点は
・上の現地組と下の現地組の2班に分かれる 
・下の現地組は伐採と枝払いまで。上の現地組に合流して玉切り体験をしてもらう

 

現地確認
 次いで、上と下の現地に赴き、現場の確認を。
上の現地は稜線上にあり、斜面が少なく足場も比較的良好。講座での玉切りには最適です。

上の現地;
 上の現場で伐採する木はこれと、目星をつけたヒノキを指し示す吉崎さん。これを了承。



 これは、何をしているところでしょうか? 決めた木を倒すには、脇にある枯れ松の枯れ枝が邪魔をします。この枝をロープを引っ掛けて取っ払っておこうと意図したもの。簡単に折れて飛び散ると危険なのです。

下の現地;
 
下の現場はここ。上の現地から急な斜面を降りたあたりです。



 これは前回7/28の環境事業協会と下見の時の写真ですが、間伐するヒノキの目星をつけているシーンです。下の現地の状況がよく分かるのでご参考まで。



下の現地から上の現地へ合流のルート
 下の現地から上の現地へ合流するルートは2つ。迂回して作業道を登るか、
ロープを張って急な斜面を30メートルほど直登するか。検討のうえ、後者の方が野趣があって危険もないだろうとロープ設置を決定。

 写真は登り切ったあたり。こんな斜面が下に延々と続きます。

 そして昼食、そして午後。


新たな作業道を開通
 じつはこの奥に、本来はメインの作業道があったのですが、メンバーの誰もが近道を使ううちに笹に覆われすっかり隠れてしまいました。学生ボランティア講座の参加者が22名の多数になるについては復元しした方がよろしかろうとこれ開通させます。
 この先に別の道が通じていたのです。




 みごと開通! 彼方と此方が通じました。


上の現地の整地
 仕上げに現地の整地をしました。安全を期しての、草刈や突き出た切り株の除去などです。ほどほどに野趣を残すところが理想ですが、やり過ぎぐらいが安全です。ヤマウルシの幼木もあちこちにありましたので学生がかぶれないように刈り取りました。それでもなお、長袖の腕をまくり上げて作業などすると、かぶれや虫刺されの被害にあうことがあります。暑くても、腕まくりは禁物です。



丸太塀の防腐剤塗りも
 時間に余裕があったので、作業小屋入口スロープの丸太塀の防腐剤塗布をしました。





木材保護塗料としては、キシラデコールを使っています。
ドイツで開発され、日本でも最も多く使われている。
新しい国立競技場の木部塗料にもつかわれたとか。


 午後、気温は28.5度とおよそ4度ほど上がり、つれて湿度は73%と下がりました。WBGTなら「厳重警戒」の指標を示すかもしれませんが、山は下界ほど暑くはなく、仕事ははかどりました。