2021年4月3日土曜日

4/2 和泉葛城山の「ナラ枯れ」の発生状況はどうか?
専門家の調査チームに同行しました

 近年、カシノナガキクイムシ(カシナガ)が媒介するナラ菌によりミズナラ等が集団的に枯損する「ナラ枯れ」が発生しています。水を吸い上げる機能を阻害して枯死させるナラ類やシイ・カシ類の伝染病です。

 では、和泉葛城山での被害状況はどうか? それを探るべく専門の先生方がチームを組んで調査を実施。メンバーは京大農学部森林生物学の山崎先生、きしわだ歴史資料館の岡本先生、長居自然史博物館の佐久間先生、当クラブメンバーでもある田中先生、トラストの牧さん、石山さんでした。私(高原)も同行しましたので、その様子をご報告いたします。


 調査エリアはお馴染みのコアゾーンとバッファゾーンです。

 ナラの木をつぶさに観察し、対象木は24本に及びました。
 「ナラ枯れ」の木は幹に直径約1~2mmの穴がたくさん空いています。楊枝の先ほどの穴、楊枝の大きさの穴、2種類のキクイムシがいるようです。

 こんな倒木にも穴があります。

 調査の結果としては、現況は「軽微」、しかし、突然大群で押し寄せてくるので油断は禁物というのが先生方の評価でした。

 「ナラ枯れ」の木は梅雨明け後から晩夏に急に枯れ、葉が赤褐色や茶色に変色して落葉しません。
 対策としては ・樹液を出してキクイムシの活動を押さえる ・誘引剤でおびき寄せる ・ブナに注入する薬で虫の進入を止める ・伐採する、などを状態に応じて実施する必要があろうとのことでした。

 調査結果が対策に生かされ、被害が最低限に終息することを願って調査を終了しました。

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