2021年4月5日月曜日


4/4の例会は雨の予報で中止になりましたが
有志でブナの花芽調査を敢行しました

 4/2の「ナラ枯れ調査」には当クラブのメンバーも複数同行していました。クラブメンバーとしては「ナラ枯れ」とともに、やっぱり気になるブナでした。(念のため付言すれば、「ナラ枯れ」はブナ科の樹種が被害を受ける伝染病ですが、幸いなことにブナ科でもブナ属に属するわれらが「ブナ」は、被害を免れます。)
 ナラ枯れ調査のとき、ブナの花芽がさかんに萌している気配を感じました。3/25には分からなかった神社裏のN24がたくさん花芽をつけていましたし、展望台の作業小屋寄りにもたくさんの花芽をつけた一本がありました。
 今年は木々の成長も早いようで花芽が見にくくなるから、4/4の例会では花芽調査をしたらどうかと田中先生から提案があったのですが、雨の予報で例会は中止に。それならと、有志5名で実行する運びとなったものです。


 参加したのは、田中先生、那須さん、前河先生、朝井さん、高原の5名。


 調査は、9時20分から始めて12時50分まで、およそ3時間半ほど実施しました。大雨の予報でしたが、曇りで調査が終わるころに少し降られた程度でした。

 最初に先生から旧売店横で以下の説明がありました。
 ・93年植樹のブナは今年は花芽がないが、昨年たくさん花芽を付けた。
 ・ブナは大豊作の年でも、一本の木にすべての枝に花芽を付けない。
 ・また大豊作の年に、すべての木が花芽を付けることもない。




調査の結果は?

 調査の結果をご報告すれば、調査したブナ62本中、評価5が1本、評価2が5本、それ以外の56本は評価1でした。(評価5は樹冠にたくさんの花芽、評価2は枝に花芽あり。評価1は花芽ナシ)

 評価5だったN34からは、花芽が2つ落ちていました。鳥が花芽の雌花を食べたときに花芽が神社の石段に落ちたもののようです。

 雌花だけを食べていたのが分かります。

  
 今回感動したブナは評価2のN99です。「下のテラス」の斜面の下にある直径1mを超す、幹がまん丸の巨木。田中先生の表現によれば「箒を立てたようなヤマケヤキ」に似た素晴らしい樹形が見事です。



枯れ葉の裏にかくれたブナの芽生えを発見!

 田中先生から、枯葉をやさしく払うとブナの芽生えを見つけることがあるとの提言があり一同せっせと励んだら、なんと素晴らしい発見が! 前河先生が落ち葉の中からブナの芽生えを1つ見つけたのです。まだ双葉はありませんが「根」が出ていたのですよ。

 

白い根が種子から芽をだしています

〈おまけ〉

 おじさんがワラビ採りに来ていました。まだ少し早いようです。


 不法伐採されたブナの巨木も朽ちてきました。ブナが枯れると虫や鳥や菌類が活躍! カミキリムシやキクイムシなどが卵を産み幼虫が木部をたべていきます。また立ち枯れたブナはキツツキ達のの餌場や巣になります。最後にはさまざまな菌類がブナを分解して周りの木が吸収できる栄養にかえていきます。世の中うまく回っています。


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