4/13 花芽調査
うれしい調査結果でした。
参加者6名:土井代表、田中先生、山條、朝井、高原のメンバーとトラストから石山氏。
ブナの花芽と若葉が出てくると、調査の判定が難しくなります。ブナの若葉だけでなく、他の木々の若葉の出ないぎりぎりの日程でした。
58本調査しました。4/3に土井代表が調査した77本と合わせて135本。豊凶指数=5(=花芽が樹冠に80%以上)が35本と、25%もありました。
うれしい調査結果でした。順調に育ち、実がなれば種拾いをして、苗を育てることが出来ればと思います。
朝、山は運転中キリがかかり視界20m、作業小屋で着替えした頃にはキリは晴れていました。
元売店横のブナ(和歌山―47)は豊凶指数5、花芽を一杯つけています。(緑のところはすべて花が咲いている。樹の上部や奥の方の枝は、若葉がなく細い葉芽がまだ膨らまない状態)
前回4/3にこのブナの開花を観察したときには花芽が開きかけたところでした(4/3のブログ参照)。
10日経って、雄花の花柄が長く伸びてぶら下がって花粉をだしているのがみえました。雌花も上向きに飛び出しています。また若葉も大きくなってきました。
花芽と葉芽が一緒に入っている「混芽」がこの様に雄花、雌花、若葉が目立つようになり開花がよくわかります。花芽が入っていない細い「葉芽」はまだ膨らんでいないのでこの時期は、ブナの樹の開花状態を観察するベストのタイミングです。もうすぐ葉芽も展開して若葉がでてくると混芽と葉芽の区別が双眼鏡で観察してもわかりにくくなり、調査は難しくなります。もうすぐ垂れ下がっている雄花は落花してしまいます。
樹の下に一面に落ちて目立つようになります。
上向きに1つ見えているのが雌花序
雌花(頭上花序)の拡大です。雌花の先から赤い柱頭が見えています。一つの雌しべに3本の柱頭がでています。この中には2本の雌花があり秋には2個の果実が実ります。ブナの樹は風媒花ですが、雌花は同じ花序の雄花が花粉を出すよりの先に咲き(いわゆる雌性先熟)、雄花が咲く頃には雌花は受粉状態ではなくなり、同じ花の雄しべの花粉での受粉ができないようになっています(同花受粉の防止)。
午前中の調査は、神社下の公園からブナ林に入り下のデッキまで。午後は、先日作った作業道柵から入り、通行禁止だった蕎原方向から神社の方に向かいました。
神社石段から蕎原への通行止め登山道は、工事が終了して開通。
「大阪府立環境農林水産総合研究所(環農水研)」の研究員の方がシードトラップの設定に
環農水研の研究員の3名がブナのシードトラップの設定をしているのに出会いました。ブナ林のコアゾーンの4箇所に設置してブナの果実や葉が落ちてくるのをトラップし、定期的に採取してブナの結実状態を調査していく計画とのことです。
急斜面での設置は大変です。昨年はほとんど果実の落下は見られなかったのですがことしは、開花が多いので沢山の果実が採取できることを期待します。
環農水研の研究員の方に田中先生がブナ花芽調査の説明をされていました。ブナへの想いはいっしょです。
この日はシイタケの収穫があり、朝井さんのシイタケ手料理とお土産とになりました。花芽といい、シイタケといい、うれしくもたのしい一日でした。
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